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(visual:大石竜子) ノブ 「──ってわけでね。あたし、秘境を探して旅してるんだよ。ここのことよくわかんないけど、わかんないってことは……秘境だらけ、ってことだしね。ひとりであちこち歩いて探検してるんだ」 アスル 「そうだったんですか。ひとりで……」 クセル 「ひとり旅なんて、すごい。危なくないの?」 ノブ 「ま、ちょっとは危ないこともあるけど。探検だからね! でも、ま、どーってことないって。あたしはほら……。なんて言うか……あれよ、あれ」 アスル 「あれ?」 ノブ 「えーと、ほら。一種の天才? だからさ? 割と平気なんだけどね」 ナチュ (すごい自信……!) アスル 「すごいと思います。僕らも旅してきたけど、ひとり旅なんてきっとできそうにない」 クセル 「うん、うん。あたしも、ひとりなんて無理。アスルがいないと……」 アスル 「僕はクセルがいないと、知らないことばかりで何もできないよ」 ナチュ (ふたりとも仲いいなあ。いいな。いいな。こんな風に、好きな相手とふたり) ノブ 「ま、探検の素人さんには薦めないよ。あたしはプロだからいいけど。もう結構いろんなところを見てきたんだぜ。もう、この世界の秘境の7割は見てきたかな」 調子に乗るあまり、語尾が「だぜ」になるノブであった。 それでも3人はノブの言葉に目を輝かせていた。文字通り、きらきらと。 焚き火の明かりがそうさせる。3人の、大きな瞳をきらきらと。
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