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(visual:竹村雪秀) シサム 「陸の上でも星がこんなに見えるもんなんだね」 園美 「すごいね〜。鍋あったまるね〜」 アイリーン 「もう、星と鍋のどっちがすごいのよ」 園美 「両方だよ〜」 シャーリィ 「星……?」 シサムたちに連れられて、一体何をさせられるのかと恐々としたシャーリィだったが、ついてみればそこで待っていたのは温かい鍋とアイリーンだった。 アイリーン 「急に二人していなくなるから何かと思ったら、まさかシャーリィたちを連れてくるなんてね」 シャーリィ 「ごめんなさい。急に入り込んでしまって」 アイリーン 「あんたは気にしなくていいの。どうせ夕食の残りなんだし」 園美 「そうだよ〜あったまるよ〜。眠れないって言ってたんだし〜熱いうちに食べなよ〜」 勧められて彼女も器を受け取る。温かい湯気が運んできてくれる、野菜のエキスがたっぷりと溶け出した香りに喉が鳴りそうになった。 シャーリィ 「それじゃあ、いただきます」 断るのも失礼に当たりそうで、シャーリィは音を立てないように気をつけながらそれを啜った。 想像していた通りの野菜の濃い味が口いっぱいに広がる。夜風で冷え始めていた体には、とても優しき染みこんでくるよう。 シャーリィ 「おいしい……」 ほう、とひとつ息をつく。夕食の時にも口にしたものなのに、あの時とはまた違った感動がそこにはあった。 夕食の時よりもさらに煮こまれたからかもしれない。いいや、それともこの星空を見上げながらだからかも。 他の人々には、空はどんな風に見えているのだろうか。少なくともシャーリィには、靄がかかって見えていて、星などは見えもしなかった。 シャーリィ (星、か……)
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